自由研究の進め方(1/4)
1.はじめに
小中学生の生徒の皆さんは夏休みに入って10日ほどたったでしょうか?七夕まつりや深谷まつりなどが復活し、コロナ前の日常に戻りつつあり、たくさんの思い出ができているのではないかと思います。私も先日、家族、友人と流しそうめん大会をやり、楽しい思い出ができました。
しかし、夏休みといえど楽しいばかりではありませんね。宿題の方は進んでいるでしょうか?
宿題のここがわからない、という人はぜひ塾に聞きに来てほしいですが、今回のテーマは「自由研究」です。
「自由研究って何をやったらよいかわからない」、「そもそも自由研究って何のためにするの?」という人は多いのではないですか?
本記事の内容は自由研究をどう進めたらよいかという内容です。長くなりますのでいくつかに分けたいと思います。
後日具体的な研究アイデアを記事にしたいと思いますので、ぜひそちらもご覧ください。
2.自由研究って何をやるの?
まずもって自由研究とはどういう宿題でしょう?私が子供のころは、自由すぎて何をやるのが正解がわからず、父がGoogoleで調べてくれたテーマと実験をそのままやっておりました。皆さんはマネしないようにしましょう。
早めに結論を言うと、自由研究とは「疑問に思ったことを自由に調べて、自分の考えをまとめるもの」です。
何も答えになっていないような気がするので、一つずつ実際の大学での研究活動と合わせながら掘り下げていきます。
3-1.最新研究から疑問や興味を持とう
まずは「疑問に思ったこと」の部分から掘り下げていきましょう。
自由研究であれ、大学の研究であれ、それこそ超一流のNASAの研究であれ、研究の出発点は疑問や興味であると私は考えています。企業研究は、利益を生み出すためにどうしても必要だからが出発点になることもありますが、疑問と興味は絶対に必要な要素です。
大学ではまず専門書で基礎知識を身に付けます。その上に論文や研究室の今までの研究成果などの最新研究を積み重ねます。自然とその分野の現在の課題や、未知の部分に対する疑問が生まれるので、では研究して明らかにしていこうという具合に研究が始まります。
(実際には専門知識の積み重ねには時間がかかるので、先に研究テーマが与えられるのですが、すごく理想のものと思ってください。)
ではこれを皆さんの立場に置き換えるとどうでしょう?
基礎知識は学校の授業ですね。最新研究は、テレビ、インターネットにある知識ももちろん最新研究ですが、一番は皆さんの体験です。今まで何も知らなかったところに授業の知識が加わると、気づいていないかもしれませんが絶対に物の見方が変わっています。そうして変わった視点で見聞きした体験は何よりも貴重な最新研究です。その最新研究から生まれた疑問や興味がそのまま研究の出発点になります。
少しわかりづらいので、下の具体例を見てみましょう。
3-2,具体例
例えば、小学5年生の天気の単元で、日本の天気は西から東へ移り変わると学びます。この知識を持って雲の動きを見たら、実際にそのように動いているでしょう。さらにそこから西の空に雨雲があるなと見つけて、じゃあもうすぐ雨が降るから帰ろうと知識を発展させたら、それは基礎知識に積み重なった最新研究です。
「こんなことが?」、「世間的には知られていることで最新じゃないよ」、と言われるかもしれませんが、皆さんの知っている最先端の知識が、現時点でのあなたの最新研究です。ですから、授業で学んだ知識が最新研究という人もいるかと思います。それはそれで全く問題ではありません。
大事なのは今の自分の最新研究を理解して、そこから疑問や興味に発展させることです。
・どんな雲の種類があるんだろう?
・なんで西から東に動くんだろう?
・そもそも雲ってどうやってできるの?
といった感じで研究がスタートします。
学校の授業から疑問を見つけるのは難しいという人は、"自由"研究ですからなんでも構いません。
野球が好きならテーマは野球で良いんです。
・バットのどこに当てるとボールは一番飛ぶんだろう?
・バットじゃなくボールの当てる位置で飛び方は変わるかな?
・バットの振り方でも飛び方は変わるよな?
出発点はあくまで疑問と興味です。自分の最新研究が何かを理解して、そこから研究をスタートさせましょう。
次回はどうやって調べるかをテーマにしたいと思います。
ぜひご覧になってください。
※本記事は個人の意見ですので、参考の一つにしていただけると幸いです。
